注文住宅の計画には【耐震等級】も一緒に検討してみよう!

お悩み人

注文住宅を建てたいけど耐震等級必要かな?
耐震等級ってなんだろう?

など気になったことはないでしょうか?

いぐねこ

耐震等級は、ないよりあった方が安心はできますよね。

家を建てるとなると、地震に強い家づくりを計画することも重要ですよね。

この記事はこのような方にオススメです
  • これから注文住宅の予定。
  • 耐震等級について知りたいな。
  • 耐震等級って必要かな。

このページでは、設計事務所、工務店で構造設計を担当していた筆者が、家を建てる時に耐震等級の必要性についてご紹介しています。

これから家の計画をしようと思う方のお役に立てればと思います。

この記事を書いた人
イグネコブログ執筆者
いぐねこ
  • リフォーム会社・設計事務所・工務店で働き個人事業主になりました
  • 仕事をしながらブログも書いています

注文住宅にも耐震等級があると安心な理由

耐震等級3の構造計算書
木造構造計算書

耐震等級は構造計算をして、専門機関の審査に合格すると取得できます。

注文住宅を計画する場合は「耐震等級が必要」の旨を、ハウスメーカー、設計事務所、工務店に伝えないといけません。

最近では「耐震性」を重視して、強い家づくりをする会社も増えていますが、建築士は全員、構造計算(骨組み・基礎の計算)ができるわけではないのです。

木造2階建て住宅は、確認申請時に構造計算書を添付する必要がありません。

計算書が添付不要なので「建物の骨組み・基礎の設計ができる人」に頼まなくても、最低限の仕様規定(決まりごと)を考慮すれば建てれるというわけです。

構造計算書添付不要の規模
  • 木造で2階建て以下(住宅・事務所等)
  • 延べ面積500㎡以下
  • 高さ13m以下
  • 軒の高さ9m以下
  • 木造以外だと1階で200㎡以下

小規模建物は建築士が設計をおこなえば、行政がチェック(確認申請)する時、審査を簡略化できるけど「耐震性」は会社によってバラバラなのが現状です。

耐震等級はないより、あった方が良い理由です。

耐震等級は絶対取得しないといけないわけではないけど、建物の骨組み・基礎の設計ができる人が考えてくれる方が安心できますよね。

きちんと計算している会社もあるので「耐震性」について確認してみましょう。

なぜ構造計算していないの?

日本は大規模建物より小規模建物の方が多いです。

木造住宅をメインにしている会社では、構造設計を依頼する機会が少ないのが現状です。

木造2階建て住宅などは、法律上構造計算書の添付は確認申請で義務付けられていません。

  • 義務ではない
  • 構造計算まで必要ない
  • 法律がそうなっているから

同業者の方でも、たまにこんなことを言われる方もいます。

確かに、法律もそうなっているので違反しているわけでもありません。

法律は最低限の基準なので、設計努力、企業努力によって家づくりの考え方も違います。

計算している会社もあります

きちんと計算している会社もあります。

計算を依頼すると設計料がとられますよ、工事費がUPする」など耐震性を詳しく説明しない会社もあります。

耐震性の説明がないと一般の方は当然、強い家を建ててくれると思いますよね。

耐震性や会社の強みなど、家づくりする時は一緒に聞いてみるのがオススメです。

計算まで必要ない=計算しなくてもよい」ではなく、しっかりと骨組みも考慮している会社だと安心できるので、耐震等級も選択肢の一つとして家づくりしてもらえると嬉しいです。

構造設計料ってどのくらい?

構造設計料は木造2階建てで、15~20万程度で設計してくれる所が多いです。

工務店で見積していましたが、構造計算をしても工事費は基礎や木造の金物が多少UPする程度です。

工務店にいる時は耐震等級3を標準に設計していたけど、計算すれば自社標準サイズより部材を小さくできる可能性もあります。

結果、設計料も含めそこまで変わらなかったケースがよくありました。

「耐震等級3」で注文住宅の家づくりを計画

日本は地震大国なので家を建てる場合は「耐震等級3」を考慮して家づくりするのが望ましいです。(建築基準法では耐震等級3まで要求されていないので望ましいとの表記にしています)

その理由は、建築の法律はあくまでも最低限しか定めていません。

構造設計に携わっている人間であれば「その家が強いのか、弱いのか」計算書を確認すれば当然判断できます。

しかし、建築の仕事をしている方全てが、構造設計を理解しているわけではありません。

建築基準法の最初には、

(目的)

第一条 この法律は、建築物の敷地、構造、設備及び用途に関する最低の基準を定めて、国民の生命、健康及び財産の保護を図り、もつて公共の福祉の増進に資することを目的とする。

引用元:建築基準法

地震が発生して命は守れたけど、住み続けれなくなった、価値がある物を失った。

このようなケースも考えられます。

耐震等級3」を考慮して、家づくりすることも重要です。

耐震等級で理想的なプランも可能

強い家づくりも大事だけど、もちろんライフスタイル、工事費、気候、風土、デザイン、使い勝手なども家づくりにおいて重要ですよね。

耐震等級3にしても、理想的なプランを実現できます。

多少設計料や工事費はUPするかもですが、耐震等級も検討に加えて頂けると嬉しく思います。

日本はよく地震が発生するので、会社選びに耐震等級も考慮することで「安心感」を持って暮らすことができますよね。

耐震等級の区分(1・2・3)についてご紹介

耐震等級の区分
木造の計算内容

住宅の性能を消費者にもわかりやすくするために、住宅の品質確保の促進等に関する法律(品確法)により、住宅の性能を表示するための共通ルールとして日本住宅性能表示基準が定められています。

日本住宅性能表示基準は10分野あり「構造の安定に関すること」で耐震等級1~3のランクが決まっています。

等級は数字が大きいほど性能が高い(地震に強い)建物になります。

耐震等級の区分

構造計算は難しいので「壁を入れているから強い」とかではなく、きちんと計算されている建物かどうかが重要です。

等 級評 価 規 準
等級3 等級1の1.5倍強い建物
等級2 等級1の1.25倍強い建物
等級1 極めて稀に(数百年に一度程度)発生する地震による力に対して
 倒壊、崩壊等しない程度(建築基準法上で要求されるレベル)

耐震等級2~3で家づくりをする時は、根拠資料を確認すると安心できます。

  1. 品確法で定める耐震等級かどうか。
  2. 許容応力度計算されている建物かどうか。

耐震等級1ってどんな建物?

耐震等級1は、建築基準法上の要求レベルを満足していることを意味しています。

耐震等級1
  • 百年に一度程度発生する地震による力に対して倒壊、崩壊しない程度。
  • 数十年に一度程度発生する地震による力に対して損傷を生じない程度。

大きな地震があった時は、あくまでも倒壊、崩壊しない程度です。

壊れ方にもよるけど、損傷してしまうと補修が必要になるし、建て替えも必要になります。

命は守れたけど、建物が変形したり、大きな補修が必要で住み続けられないことも考えられます。

  • 木造2階建て500㎡以下は確認申請で構造計算書が添付不要、構造の知識がなくても建築できます。
  • 耐震等級1でも、どのように計算しているかで安全性にバラつきがあります。

耐震等級2ってどんな建物?

耐震等級2は、耐震等級1の1.25倍強い建物になります。

耐震等級2
  • 耐震等級2は、耐震等級1の1.25倍の耐震性能があります。
  • 耐震等級1の1.25倍の力に対して倒壊、崩壊等しない程度。それでも損傷すれば建物の補修は必要。

災害があった時の避難場所として指定される建物も、地震の力を1.25倍(Ⅱ類)で設計または耐震改修されている建物になります。

耐震等級2と避難施設は建物に求められている目標がちょっと違ってきます。

避難施設など

  • 避難施設などの建物などは、大地震動後、構造体の大きな補修をすることなく建築物を使用できることを目標とし、人命の安全確保に加えて機能確保(構造体、設備機器、非構造部材)が図られています。

耐震等級3は一般建物の耐震性として最も高いレベル

耐震等級3は、耐震等級1の1.5倍強い建物になります。

耐震等級3
  • 耐震等級3は、耐震等級1の1.5倍の耐震性能があります。
  • 一般的な建物の耐震性としては最も高いレベルになります。

災害拠点の建物も、地震の力を1.5倍(Ⅰ類)で設計または耐震改修されている建物になります。

一般的な建物の耐震等級3と防災拠点は役割が違うので、防災拠点の方がさらに強く設計されています。

災害拠点など

  • 災害拠点などの建物は、大地震動後、構造体の補修をすることなく建築物を使用できることを目標とし、人命の安全確保に加えて十分な機能確保(構造体、設備機器、非構造部材)が図られています。

住宅に災害拠点の考えを求めると、おそらく工事費がすごいことになります。

それでも家が倒壊、崩壊せず大きな補修をしなくてよかったら、家がシェルターになってくれるし、住んでいる地域が復旧すればその後も暮らすことができます。

地震に強い」も家づくりにおいて必要なことです。

耐震等級で注文住宅!家に居ながら複数社に一括依頼

忙しいけどマイホームを計画したい」「誰に相談したらいいかわからい」などの悩みを家にいながら、家づくり計画書で解決することができます。

家づくり計画書できること
  1. 土地の提案
  2. 間取りプラン
  3. 資金計画

家づくり計画書は、依頼者とハウスメーカーや工務店をつなぐサービスです。

住宅展示場に行かなくても、オンラインから複数社に依頼することができます。

注文住宅を進めるための初期検討資料になるので、忙しい場合に便利です。

さいごに:耐震等級で家づくりはしっかり計画

簡単になりましたが、耐震等級で家づくりの紹介になりました。

耐震等級は3段階に分かれています。

  • 耐震等級1
  • 耐震等級2→耐震等級1の1.25倍
  • 耐震等級3→耐震等級1の1.5倍

家を建てるとなると、地震に強い家づくりもとても重要なことです。

家づくりをしたいけど「忙しくて計画がすすまない」「どこに相談したらいいかな」そんな方には、家づくり計画書もオススメです

ハウスメーカーや工務店めぐりもできるけど、インタネットから依頼できる時代になりました。

利用してみながら素敵な家づくり計画になればと思います。

いぐねこ

最後まで読んでいただきありがとうございました。